オーダーで造ってもらうときは主首の高さは7分(21mm)にしてもらっています。
さて地金素材の鏝はどこに売ってる?ホームセンターには売っていません。見たことがない。
近所の大工道具屋にも売ってないだろーなー。
京都だと左官専門の道具屋がありましたがここ北陸ではないですねー。
金沢には左官材料店はありますが、鏝は注文しないと無い感じでした。
地金の鏝というのは言わば土壁専用です今この時代に土
を塗ることなどほとんど皆無にひとしいので売っていないのでしょう。
ヤフオクにはあるには有りますがどうせ購入するなら自分の手に合った鏝にしたほうがいいですよね。
中首鏝(いかにも左官鏝という感じの形のやつです。)なら
鏝を握ったときに自分の手に合うように柄の高さを調整してもらえるところで買ったほうがよいです。
自分のこのみの柄の高さが分かるのならネットで注文してもいいのですが。
初めてで分かるはずがないですよね
市販品はだいたいは八分(24mm)くらいの柄の高さになっているような気がします。
学院の先生やベテラン先輩がたの柄の仕込みを見るとほぼ七分(21mm)になつています。。僕も七分です。
中には何でもよいと言う先生もいました。あと女性で指が細いひとは
20mmの柄の高さにしている子もいました。
初めは柄の高さが七分というのは指が窮屈な感じがしましたが
先生がたの指をみると自分よりぜんぜん太い指にもかかわらず
七分の柄の高さだったのでその時は分らずそいうものなのだと
思って使っていました。今は七分じゃないと指の納まりがしっくりこない感じがします。
ですから関東方面の柄の仕込み高さに関しては分かりませんが、このサイトでは
地金鏝の柄の高さは七分推奨でいきます。
なぜ七分かということは、また次回にします。
で、その地金の鏝なんですが先ほども書いたとおりホームセンターには売ってません。
あとはっきりいつて地金鏝は高いです。ホームセンターで売っている
柄の首の部分を溶接でくっけてある安物とはわけがちがいます。
地金鏝は本職用になり完全にプロ仕様です。
少し高価ですが良い道具で自分の気に入る物のほうが大事にするし
練習意欲も長続きするような気がしませんか?
僕の場合は完全にこれにあてはまる感じ。
だいたい男というのはそういうもんでしょ。
道具から入るタイプまさにそれです。まあ元々道具は左官道具に限らず
大好きです。木工も少しやるので鑿や鉋も良いものは好きです。
若いころは車の整備士だったので車の工具も好きです。
文字ばかりだとあきるので、集めている鑿たちの画像。
左市弘、月市弘 が好きです。
今現在、鏝のほとんどが兵庫県三木市で作られているそうな。人気があるのは
スギタさんの鏝。今お願いしても半年以上待ちは確実。
お父さんが左官鏝の伝統工芸士です。今は息子さんが主体となつて作っています。息子さんは僕が左官学院を卒業したあとに入学して来ましたので左官の技術的なことも実践として理解している唯一の鏝鍛冶です。僕も幾つか作っていただきました。あとは梶原鏝製作所ですかね。
その三木市で11月に金物祭りというイベントがあります。僕も二回ほど行きました北陸からはとても遠い、しかもへんぴなところ(三木市の人に怒られるワー)。でもとても賑わっていて楽しいイベントです。この祭りに主要な鏝屋が集結しています。刃物、道具好きには楽しいイベントですよ。ここで買うのもひとつの手です。
鏝の購入で分からなければ相談にのります。
杉田さんと僕のデザインのコラボ鏝。と言っても京都のヴィンテージ鏝、三ツ星や丸二、の写しで造ってもらっているのですが。
つづく。